ゆるゆる美術ものがたり

大人から子供まで楽しめる神話や民話、美術の知識を記述していきます!

印象派のたたかい!!(1)

こんばんは、ちとせです☺


今日から三回は美術の話です(・o・)
取り扱うのは「印象派」。


今回は印象派の中でも色彩のプロとして
ゴッホについて話します


ゴッホの絵と言えば厚塗りと鮮やかな青と黄色が特徴。
彼の作品制作の裏には、多くの苦悩があります。


有名なものだと「耳切事件」。
彼は一時期ゴーギャンという画家と暮らしていました。
が、徐々に価値観が合わないことに気づきます。


そして、ゴーギャンと喧嘩した際に自らの耳を切り落としたのです。
最終的にその耳を近所の主婦にプレゼントするようなサイコパスな行動もしました(*_*)

そのため、ゴッホは何度も精神病棟に入れられています。


太宰治みたいな人だったのかな~と。
自分の個性と主張の強さから周りとなじめなかったゴッホ。
でも、彼の作品を見ていると「なじめなくたってキャンバスには自分に合う世界が作れる」って声が聞こえてくるような😶

こちらは有名なゴッホの「ひまわり」。
ゴッホにとってひまわりは自分を奮い立たせてくれるような花だったといいます。


以前、色彩の話の時に「暖色は暖かい色であり主役になる色」と書きました。
彼が黄色を多用したのにはそんな意味合いがあるのでは?

また、彼の絵は黄色だけではなく鮮やかな青も特徴。
こちらの星月夜では鮮やかな夜の青に星が輝いています。


ゴッホの絵は絵の具が厚く塗られていました。
ぜひ、作品の正面からではなく、横から見てほしいです!


油絵は他の絵の具と違って立体感をつけられます。
彼の努力の蓄積は、横から見ることでより鮮明になると思います。


印象派は絵の具で描くのではなく、
「絵の具をのせる」のです。
それは雑にのせているのではなく、色彩関係を考えながらのせています。


次回は光を描くプロ、モネを取り上げます(^^)
それではまた次回!

天使ってどんな性格?

こんばんは、ちとせです☺


今日取り上げるギリシャ神話は、エロスという男の子についてです。
エロスはいたずら好きな男の子。
サイゼリヤの壁によく描かれているあの子です!


日本ではエロスという名前よりも、
キューピッドという名前の方が馴染みがあるかもしれません。


↑私の描いた油絵
エロスは背中に翼を持ち、弓矢で相手を射ることで
恋をさせたり、恋したくない気持ちにさせます。


そんなエロスには美しいお母さんがいます。
愛の女神、アフロディテです。

↑「ヴィーナスの誕生」ボッティチェッリ
ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」で知っている方も多いかも!
画面中央の女性がヴィーナス、アフロディテです。
泡から生まれたという説のもと、この絵が描かれました。


では、エロスアフロディテはどんな親子関係だったのでしょうか?

↑私の描いた油絵作品
前回のおさらいをすると、エロスハデスに矢を射たことでハデスペルセポネに恋をしました。
これには実は裏話があって、、、


アフロディテは「神々が私たち親子の力をなめてるから、おまえの力を見せつけてくれ」
エロスに指示をしていたのです!
エロスはその指示通りに矢を射ました。


私の解釈では、エロスはお母さんに喜んでほしくて力を見せつけるために
周りの人に矢を射ているのかなと、、、😙


そう考えると、エロスって健気でかわいく見えてきませんか?

「サイゼリヤの壁の天使ってなんであんなに沢山いるの?エロスは一人じゃないの?」


エロスには弟が1人いるという説もありますが、基本は一人息子です。
ですが、「愛(人)の数だけキューピッドはいるんだ」という考え方が広まると、
徐々にエロスは増殖しました(°°)

↑「ヴィーナスへの奉献」ティツィアーノ


上図を見ると、エロスの個性が一人一人違っていて
愛の形は様々なんだろうなぁとひしひし感じます笑



今日もどこかでエロスによって恋が始まった人、失恋した人がうまれているのかな~😶


それではまた次回!

ハデスの恋

こんばんは、ちとせです☺


今日は冥界の王ハデスの恋物語について記述していきます!


ハデスの仕事は冥界(地獄)の管理。
ある日、地震が続いていることを不安に思い、
彼は見回りのために地上へと出てきていました。


その時に出会ったのが彼女。

彼女の名前はペルセポネ
ペルセポネは穀物の女神デメテルの娘でした。


この子、本当にかわいくて美しいんです!
石膏像もあるので気になる方は見てほしいです。


ハデスが恋に落ちたのには理由があります。


日頃から神々になめられてきたエロス(キューピッド)が
「何なめとんじゃあああ!僕の力見くびってんじゃねぇぞ💢」
と、力を見せつけるためにハデスに矢を射たのです。


その結果、ハデスは恋に落ち、ペルセポネを誘拐しました。

「家に帰して…」
冥界に連れてこられたペルセポネは叫び悲しみました。


それ以上に悲しんだ人物がいます。
冒頭でも少しお話しした、ペルセポネの母デメテルです。

彼女は、突然姿を消したペルセポネを探し続けました。
収穫の女神デメテルペルセポネを探している間、
穀物の生育は止まります。地上では飢饉がおこります。


それを見かねた最高神ゼウスはハデスに
「ペルセポネ帰してやってくれん?今地上きびしいんよねぇ…」
と言い、ハデスは仕方なく帰すことにしました。。。



「ところがどっこいー!!!」
ハデスペルセポネにザクロを食べさせました。




冥界のものを食すと、一生冥界から出られなくなるのです。
しかし、ペルセポネは石榴1個ではなく、石榴の粒を4粒食べました。
そのため、12ヶ月のうち4ヶ月間は冥界で過ごすことになります。


デメテルはその4ヶ月間ひたすら悲しみます。
その間は不作になりました。
ここで初めて季節という概念が生まれたのです!


(※ギリシャでの不作の時期は冬ではなく、干ばつがおこる夏ではないかと言われている)



ハデスは卑怯な手を使って、ペルセポネを自分のものにしようとし、
最終的には彼女を冥界の女王にしてしまいました。
が、元凶はコイツなんです!!


エロスはいたずら好きで、いろんな人に矢を打ちまくります。
この子によっていろんな恋愛が生まれているんですよね、、、


もしかしたら現在あなたが恋しているのはエロスに矢を打たれたからかも笑


なので、次回はエロスの家系図について伝えようかな~と考えています(^^)
今回の内容や美術に関する質問があればお気軽に!


それではまた次回お会いしましょう(・o・)!